第2日 グラド〜ラ・エスピナ 31.1km
朝食はアルベルゲで出してくれました。パンとコーヒーと果物などです。ちなみにこちらのアルベルゲは寄付ベースになっていて固定された宿泊費はありません。
アルベルゲを出るとグラドの街を抜けて、車道を横切ったところで登り道があります。そこを登ったあたりで後ろに人の気配がしたので振り返ってみたら、おじさんが「すごい坂だったね！」と話しかけてきました。英語の訛りでもしかしたらと思ったらやっぱりドイツ人で、ドイツ語でああでもないこうでもないとしばらく話しながら歩きました。聞けばもうカミーノ はこれで３回目とか。ルーゴと言うところで恋人も合流してサンティアゴを目指すと言っていましたが、ルーゴに着くのが私より1日早い予定で、さぞかしキツいことと思われました。
その人が「また後で会うかもねー」と言って先に行ったので私はまた一人で歩きました。
なぜかわからないのですが、あんなに履き慣らした靴なのに両足合わせて６つもマメができていてかなり痛いのです。多分、バックパックを背負って歩いていることで足に体重の掛かり方が少し変化したせいかもしれません。あるいは、標高の低いところに来て、血行が良くなって足が少し大きくなったのかもしれません（私は標高が高いところだと指輪がゆるくなるのです）痛いのは主に左右の小指で、なるべく小指に力がかからないように歩きます。
それでも景色はとても綺麗で、痛くても歩くことが楽しいと感じられます。
上の写真はアストゥリアス地方の伝統的な建築様式で、高床式になっています。倉庫みたいに使用されていることが多いそうです。こちらはトウモロコシが干してありました。
Cornellanaと言う村に着いて、ここのカフェで一息つこう、と思ったのに修道院の裏手に行かされてどんどん村から離れて行ってしまい、機を逸してしまいました。
あとは田舎の道をずっと歩かされます。平らだけど日差しを遮るものがない道はそれはそれで辛いものです。
ベンチがあって休憩できる場所でドーナツを食べていたら、可愛らしい白人のカップルがやって来て彼らも休憩。あまり聞いたことがない言葉を喋っていたのですが、英語でちょっと話して私は先にまた歩き始めました。
お昼を過ぎた頃についたのがSalasという街。ここで一泊する人も多いのですが、私の目標は次の街です。あと８,５km。とりあえずSalasでご飯にしようと適当に入ったお店がCasa Pachonという庶民的なレストラン。入ったらさっきのカップルがもう食べていました。とりあえず、ランチのセットを頼みます。
でも、なんか様子が変。最初に具の入っていないスープが出て来ました。もうちょっと塩気が欲しいなーと思いながら半分くらい食べると、次に白インゲンとチョリソーの入ったスープが出て来ました。こちらはとても美味しくて結構たくさん食べました。すると、次にじゃがいも、チョリソー、ほうれん草が入ったスープ（カルドガレゴと呼ばれるガリシア地方のスープ）が出てきて私がびっくりしているとウェイターが面白そうに笑っていて、近くにいたさっきのカップルの男の子の方が手をパーに広げて「５皿出てくるよ！」と教えてくれました。
ちなみに、このスープの後、ジャガイモに肉が詰まった料理が山のように出て来て、一個だけだべたらウェイターが「この後肉と魚どっちがいい？」と聞きに来たので丁重にお断りしました。
お腹がいっぱいになったところでまた歩き始めるのですが、やはりとても足が痛くて痛くて少し歩いては立ち止まり、を繰り返しました。
Salasを過ぎてからはこういう森の道が続きました。たまに流れている小川に足を入れて冷やしたい衝動に駆られます。そしてひたすらに登りです。辛い。
まあ、登ったら登ったで綺麗な景色が待ってるんですけどね。
最後の3キロくらいが本当に辛かったのですが何とかLa Espinaというところのアルベルゲにつきました。
個室ですが風呂とトイレは共同です。一階に２段ベッドの部屋があって、二階は個室のみなので共同といっても数人としか共有しない感じです。管理人はポーランド人の女性でとても感じが良くて、夕食も振る舞ってくれました。同席したのがスペイン人男性３人で、そのうち２人があまり英語が得意ではないとかで、私の拙いスペイン語をなんとか駆使して話をしました。そのうち一人は、休暇を利用して細切れに何回もカミーノ を歩いているらしく、今回はどこまでいけるかなー、と言ってました。
部屋でよくよく見ると左右（特に右）の小指がマメ以外に赤紫になっていて、少し触れるだけで猛烈に痛いのです。さて、困った。と、思いましたが、歩かないわけにはいかないので、明日になったら良くなっていることを願って就寝しました。
