北の道その2 第4日目
いつもカミーノ を歩くと驚くのが、1日終わって足も痛くて疲労困憊なのに一晩寝るとずいぶん回復しているんですよね。人間の体ってすごい。
そんなわけで新しい一日。スッキリ晴れていて、少し肌寒くて歩きやすい朝。
今日はいい1日になりそう、と口々に言ってました。朝ごはんもアルベルゲで出してくれます。神父さんが、道が2パターンあるけど海沿いが綺麗だからそちらを歩きなさい、と言ってたので少し距離はありますがそちらを歩くことにしました。
海に出るまでは、また細くカーブの多い車道の脇を歩く時間が少しありましたが、まだ足も痛くないし交通量もそれほどまでではなかったので苦ではありませんでした。
グエメスの風景。
そうするとGalizanoという街に出ます。ここから海へ出る道をまっすぐ歩くとそこからはひたすら海の見える道を歩きます。山でもなく、車道でもなく、森でもなく、視界の開けた割と平坦な道で、歩いても歩いても絶景。この四日間で一番歩いていて楽しい時間でした。
その絶景をしばしご覧ください。
目の前に見えるのがサンタンデール。左手に遠く見える雪をいただいた山脈がピコスデエウローパ。憧れの山。
綺麗な浜辺(入江)を一つ越えて次の浜辺に着くとそこも美しく、だんだん足は痛くなってきたけど、夢中で歩けました。LさんとBさんとは逸れてしまい、たまに振り返りましたが視界に入らないくらいでした。
それから海をちょっと逸れてLoredoという街からSomoという街へ出て街を突っ切ってフェリー乗り場に向かいます。Loredoは住宅地ですがSomoはサーフショップやサーファー向けのキャンプ場などもあって海の方へ行くとこぢんまりしたリゾート地という感じ。
フェリーは30分に一度あるようで(平日)10分待って一回来たのですが、LさんとBさんを待つために見送り。
あ、フェリー乗り場って言ってもすごいこぢんまりしてます。公園の公衆トイレくらいの大きさの建物があるだけで券売機も係りの人もいません。
最初にBさんが到着。それからしばらくしてLさんが足を引きずって到着。そしてそれから5分くらいしてフェリーが到着。そして乗船。乗船時間は20分くらいでした。揺れました。でもサンタンデールの中心部に降ろしてくれるので、大きな街の郊外の工業団地とかを歩かずに済見ました。
Bさんはサンタンデール泊。私とLさんは高速バスに乗らなければならず。3人でバスターミナルのレストランでお昼ご飯を食べました。こんなに美味しいご飯なかなか有り付けないよね!と感激するくらい美味しかったのですが、今思えばお腹が空いていて疲れたせいで普通の3、5倍くらい美味しく思えたのでは。。。
そしてバスターミナルでBさんとLさんと涙のお別れ。Lさんには、あの時あなたがいなかったら諦めてた、とお互い言い合って。
Lさんにはまたヨーロッパのどこかで絶対に会えるような気がしています。Bさんはその後、北の道を歩き続け、オビエドからプリミティボを歩き、最近サンティアゴに無事到着したとフェイスブックで報告されていました。毎年3月にカミーノ を歩くと言っていたので、来年どこかで一緒に歩けたらな、と思います。
私の北の道も残すところサンタンデールからヒホンまでの約200kmが残るだけとなりました。が、あのアスファルトの道がこれからも続くと思うと(Bさん情報)本当に迷っています。
次はいつ歩けるかなー。