次の計画
もう今までみたいに時間がなくなるのですができたら北の道をサンビサンテまで続けてそこからピコスデエウローパの方に行ってレオンに出る、カミーノバディニエンセを歩いてみたいです。一気に歩くと13日くらい。途中で大きな町もないので2回に分けるのも難しいですが。流石にピコスを独りで歩くのは怖いので夫を誘ってみようかな。
と、思っていたらBさんが、来年3月にルピュイからフランス人の道に出て二ヶ月かけてサンティアゴ・デ・コンポステーラまで歩こうと思ってると連絡をくれました。フランスに来るならうちに泊まって!と話をしてて、ふと、ルピュイから一週間くらい一緒に歩こうかな!と思い始めました。ルピュイはもっとあとの楽しみにとっておきたかったのですが、Bさんとまた歩けるなら来年でもいいかな。
大変な思いして歩いてもほとぼりが覚めるとまた次を歩きたくなります。一生楽しめるほどカミーノはあちこちあるので安心です。
そしてやっぱりいつかまたプリミティボを歩きたい。
北の道その2 それから
LさんとBさんと別れて私はサンタンデールからバスでオビエドへ。2時間ちょっとでした。途中停車する街は北の道で通る主要な街でもあり、予習としてキョロキョロ見てました。サンビサンテ、きれいでした。
オビエドはもう何度目ってくらい足を運んでいるので駅からホテルの道もバッチリです。ホテルにチェックインする前にZaraに寄って靴と服とバッグを買いました。私はこうやって巡礼者から非巡礼者になるために服を買う作業がとても好きです。
ホテルはいつものグランホテルエスパーニャ。設備とかちょっと古めですがロケーションがとてもいいのでいつもここに泊まっています。旧市街から離れれば(駅の近くとか)もっと近代的で設備のいいホテルがあるのでしょうが、ここは私がチェックイン前に一週間荷物を預かって欲しいと言えば預かってくれるし、郵便でスーツケースを送ると言えば快く受け取っておいてくれるし、何気に巡礼者フレンドリーなんです。今回ビルバオから送ったスーツケースもちゃんと届いていました。本当は次の日の午前中につくと言われていましたが、一日早く到着してて一安心です。
私は歩き終わった数日は疲れているのによく眠れません。アドレナリンが出続けているんでしょうね。そして数日してからどっと疲れが出るのです。この日も良く眠れませんでした。
次の日は小雨。オビエドらしい天気です。傘を買うか迷いながらホテルの近くカフェで朝ごはんを食べました。オビエドに泊まるといつも必ず行くカフェで雰囲気も良くてパンもコーヒーも美味しいところ。
そしてオビエドの友達に会いに行きました。最初、プリミティボを歩いた時はとても心配されたのですが、4回目ともなると「ああまた歩いたのね」程度の反応です。
夕方雨の中、大聖堂に行ってみたら、5月にプリミティボを歩き始める時のドキドキや、11月にサンサルバドルを歩いてこの大聖堂に着いた時の充足感を思い出して何とも幸せな気持ちになりました。私のカミーノ の原点はここだと実感しました。
北の道 3月に歩いた時の持ち物を振り返りましょ
今回はいろんな人にびっくりされるくらい荷物が少なかったです。理由は
1. 期間が短かったので天気予報がアテになった。
(雨が降らないとわかったので雨具は最低限しか持って行きませんでした)
2. 郵便局で送った別送品があった。
(歩く以外のフライトや観光に必要な服や靴、化粧品など全てその中に入れてオビエドのホテルに送っておきました。)7kgくらいで25ユーロ前後だった記憶があります。
持っていったもの
1. 服 (トップス3、ボトムス2(トレッキングパンツ、レギンスとショートパンツ)
いつもは3セット+寝るときのウェアを持っていきますが今回は大幅削減。寝るときはレギンスで寝ました。トップスはどれもメリノウールのもの。化繊にはもう戻れません。
2. 下着 2セット
冬場ですが暖房器具の近くで早く乾かせました
3. 靴下 3セット
濡れてる靴下を履くのは辛いので。違った厚さを持っていって足の具合に合わせて履きました。
4. Buff
毎回思うけどとにかく便利。
5. キャップ
6. ポンチョ
雨が降る確率が高かったらゲーター、レインパンツ、レインジャケットなど必要でしたが、天気予報を信じてポンチョのみ!一度も使いませんでした。
7. Havaianas ビーチサンダル
Tevaのサンダルからさらに軽量化を目指しました。Tevaのサンダルはストラップが濡れると乾きにくいのでビーチサンダルで大正解。これはかかとにもストラップがついているタイプで歩きやすいもの。
8. サングラス
レンズに傷つけてしまい途中から使いませんでした。
9. 薄手の手袋
これも使いませんでした。
10, ユニクロウルトラライトダウン
歩くときは着ませんでしたが夜冷え込んだ時はこれを着て寝ました。
11. 薄手のミドルレイヤー
朝早くあるときは必要でした。アークテリクスのごく薄手のもの。
12. 化粧品
SPF高めファンデーション、アイブロウペンシル、アイシャドーにもチークにもなるボビーブラウンの
13洗面用品
歯ブラシ、歯磨き、Lushのシャンプーバーとフェイスソープ、ウェットティッシュタイプのクレンジング、コンタクトレンズ
14. 耳栓, アイマスク
アルベルゲに人が少なかったので使いませんでした。
15. モバイルバッテリー
道がわかりにくい時にグーグルマップを見たので、これがあって心強かったです。
16. コンセント変換プラグ
USBが2つさせるもの。スマホとモバイルバッテリーを同時に充電できます。
17 パスポート、クレデンシャル
防水のケースに入れてました。
18 財布
いつもはアトリエブルーボトルのものすごく小さくて軽いのを使っていますが今回はFREITAGの二つ折りのものにしました。
19 キンドル
全然使わず
20 寝袋ライナー
今回も寝袋を持って行かずライナーのみ。寒い夜もありましたがなんとか凌げました。
21ヘッドライト
夜道は歩かない主義ですがアルベルゲで役に立ちました
22 救急セットと裁縫セット
この二つは必須。
23 Platypusハイドレーション ビッグジップ 1.5L
ハイドレーションシステム愛好家。手放せない。
24 キャンプ用タオル
マイクロファイバーのもの。
貴重品と小分けにした行動食はパーゴワークス のスウィングLサイズに入れてました。スウィングはいつもショルダーとして使っています。それ以外は全てオスプレーのシラス24に入りました。上記以外に行動食のストックを入れる余裕がありました。
やっぱり荷物の大きさや重さを左右するのは寝袋ですね。冬のサンサルバドルを歩いた時は寝袋がなかったら凍えていたと思いますが、それ以外では私は寝袋は使っていません。5月のプリミティボは持っていったのに、結局寝袋で寝ると暑いので使わなくなりました。なので私はあくまで寝袋不要派。
あと今回はフライトの関係で(チェックイン荷物をなくすため)トレッキングポールも持って行きませんでした。が、ビルバオ〜サンタンデール間に限って言えば無くても全く困りませんでした。舗装された道ばかりなので。
サンタンデールから先に進んだBさんは何日も雨に悩まされたそうなので、私ももっと歩くならしっかりしたレインウェアを持っていくべきでした。結果オーライ。雨の多い北スペインであんなにいい天気が続いたのはラッキーとしか言えません。
洗濯機があったアルベルゲは1日目のポルトガレッテと4日目のグエメスです。あとは手洗い。3日目のラレドは違うアルベルゲならあるのかもしれません。
みんな言っている「less is more」って言葉。本当にその通りです。極寒期でなければ25リットル、寝袋がいる冬場なら30リットルくらいで収まるはず。それ以上になったら多分持ちすぎです。ドローンとか立派なカメラにレンズも何種類か、とかなら話は別ですが。
本音を言うともう少し減らしたいです。次回こそ。
北の道その2 第4日目
いつもカミーノ を歩くと驚くのが、1日終わって足も痛くて疲労困憊なのに一晩寝るとずいぶん回復しているんですよね。人間の体ってすごい。
そんなわけで新しい一日。スッキリ晴れていて、少し肌寒くて歩きやすい朝。
今日はいい1日になりそう、と口々に言ってました。朝ごはんもアルベルゲで出してくれます。神父さんが、道が2パターンあるけど海沿いが綺麗だからそちらを歩きなさい、と言ってたので少し距離はありますがそちらを歩くことにしました。
海に出るまでは、また細くカーブの多い車道の脇を歩く時間が少しありましたが、まだ足も痛くないし交通量もそれほどまでではなかったので苦ではありませんでした。
グエメスの風景。
そうするとGalizanoという街に出ます。ここから海へ出る道をまっすぐ歩くとそこからはひたすら海の見える道を歩きます。山でもなく、車道でもなく、森でもなく、視界の開けた割と平坦な道で、歩いても歩いても絶景。この四日間で一番歩いていて楽しい時間でした。
その絶景をしばしご覧ください。
目の前に見えるのがサンタンデール。左手に遠く見える雪をいただいた山脈がピコスデエウローパ。憧れの山。
綺麗な浜辺(入江)を一つ越えて次の浜辺に着くとそこも美しく、だんだん足は痛くなってきたけど、夢中で歩けました。LさんとBさんとは逸れてしまい、たまに振り返りましたが視界に入らないくらいでした。
それから海をちょっと逸れてLoredoという街からSomoという街へ出て街を突っ切ってフェリー乗り場に向かいます。Loredoは住宅地ですがSomoはサーフショップやサーファー向けのキャンプ場などもあって海の方へ行くとこぢんまりしたリゾート地という感じ。
フェリーは30分に一度あるようで(平日)10分待って一回来たのですが、LさんとBさんを待つために見送り。
あ、フェリー乗り場って言ってもすごいこぢんまりしてます。公園の公衆トイレくらいの大きさの建物があるだけで券売機も係りの人もいません。
最初にBさんが到着。それからしばらくしてLさんが足を引きずって到着。そしてそれから5分くらいしてフェリーが到着。そして乗船。乗船時間は20分くらいでした。揺れました。でもサンタンデールの中心部に降ろしてくれるので、大きな街の郊外の工業団地とかを歩かずに済見ました。
Bさんはサンタンデール泊。私とLさんは高速バスに乗らなければならず。3人でバスターミナルのレストランでお昼ご飯を食べました。こんなに美味しいご飯なかなか有り付けないよね!と感激するくらい美味しかったのですが、今思えばお腹が空いていて疲れたせいで普通の3、5倍くらい美味しく思えたのでは。。。
そしてバスターミナルでBさんとLさんと涙のお別れ。Lさんには、あの時あなたがいなかったら諦めてた、とお互い言い合って。
Lさんにはまたヨーロッパのどこかで絶対に会えるような気がしています。Bさんはその後、北の道を歩き続け、オビエドからプリミティボを歩き、最近サンティアゴに無事到着したとフェイスブックで報告されていました。毎年3月にカミーノ を歩くと言っていたので、来年どこかで一緒に歩けたらな、と思います。
私の北の道も残すところサンタンデールからヒホンまでの約200kmが残るだけとなりました。が、あのアスファルトの道がこれからも続くと思うと(Bさん情報)本当に迷っています。
次はいつ歩けるかなー。
北の道その2第3日目
3月に歩くカミーノ 、悪くなかったです。北スペインなのに珍しく天気に恵まれたこともあるし、巡礼者が少なくてストレスフリー。アルベルゲもガラガラ。暑すぎず寒すぎず。ただ、唯一の誤算は、ラレドからサントニーニャというところまで船で渡るのですが、それが冬季休業で再開は3月8日だったのです。私たちが歩いたのは3月4日。。。しょうがないので迂回します。迂回。。。嫌な予感はしたんです。
コリンドレスの港で見かけた船乗りたち。
ここで河口までわずかなトレト川を渡ります。この辺りまではよかったんです。でもこの迂回ルートが本当にわかりにくくて、分かれ道に来ても矢印がどこにもないのです。こっちかな??と思いながら進んでいたら道に迷っていました。北西に進んでいなくちゃいけないのに東寄りに進んでいたのです。どこまで戻っていいのかもわからず、次の街までグーグルマップの最短を行くことにしました。やはり公式な道でないだけあって、細かくカーブする車道の脇を歩かされました。
距離や道よりむしろ私は相変わらず足の裏が痛みだすしLさんはマメが5個もできているとかで痛みをこらえながら歩いていました。Bさんだけが淡々と歩いていきます。
結局この車道を登って下ったところで正式ルートと合流をして、そこでLさんと少し休んだのでBさんを見失ってしまいました。
それでもLさんとお互いのペースでCastillo siete villas という村に着いて、ここから正式ルートで行くか最短ルートで行くか相談しました。正式ルートだとあと4時間はかかるとのことだったので最短ルートを選びました。またしてもアスファルトの車道。まっすぐな道でやたらと長く感じます。痛くて痛くて歩いては止まり止まっては歩きを繰り返して、時々振り向いてLさんを確認します。
そしてなんとかSan Miguel de Merueloという割と大きな村に着きました。バスも停まっているけど発車する気配なし。タクシー乗り場もあるけどタクシーの姿は見えず。こうなったら後数キロ、腹をくくって歩くしかない。Lさんと少し休んでまた歩き始めました。
ここでも最短ルートを歩きました。公式ルートは山を登るのですが、その山を迂回する街道を歩くのが最短ルート。交通量は殆どない田舎の道ですが山間の道なので景色の変化がなく目指す場所も見えずここも辛かったです。
目指すグエメスという村の手前で正式ルートと合流しました。
グエメスに着いて嬉しくて標識を写真に撮りましたが、この後めざすアルベルゲはさらに3キロ先と知って二人で半泣き。親切な人が車に乗っていいよ、と申し出てくれるいつもの妄想をしながらまた痛い痛い足で歩いていきます。ここからはほぼ一本道でアップダウンがあるので道の先までよく見えて、数百メートル先にBさんが歩いているのが見えました。大きな声を出しても聞こえない遠さ。でもその小さなBさんの姿を追いながら必死に歩きます。
アルベルゲに着いた時はヘトヘトでしたが、お水とクッキーをもらって一息つきました。この日は薄曇りでそこまで天気は悪くなかったのですがとにかく風が強くて体感温度は低く感じました。だから熱いシャワーを浴びた時、自然と笑ってしまうほど幸せでした。
ここは北の道でも有名なアルベルゲで、世界中で布教活動をした80代の神父さんが自分の故郷であるこの村で私財を投げ打って始めたアルベルゲです。夕食の前後に神父さんのお話を聞く時間が設けられていたり、その宗教色に好き嫌いはあるかもしれませんが、アルベルゲの人もボランティアの人もみんなとてもいい方達でした。
そのアルベルゲで話していて衝撃の事実が
「サントニーニャにいく船がない時は大抵みんなバスを使うよ。」
健脚Bさんは知ってて私たちには言わなかったようです。歩きたいから...。
次の朝撮ったものですが、アルベルゲの写真
北の道その2 第2日目
2日目の朝。
何となくみんな同じ時間に起き出して同じペースで用意します(他にドイツ人の女の子がいたのですが、私たちが出発するときはまだ寝ていました。この日以来会いませんでした)アルベルゲにあったマフィンをとりあえずお腹に入れて3人で出発。
最初に一気に高台に上ってからカンタブリコ自動車道路に並行している小さな舗装された道をひたすら歩きます。
小さな集落を抜けたところで少し大きめな集落で日曜日でもやっているカフェを発見して大喜びで3人で朝ごはんを食べました。こんな何でもないカフェのトルティーヤがとても美味しくて、スペインに住んで長いLさんも「ここのは美味しい」と言っていたほど。
そこを過ぎると少しだけ未舗装の道を歩きました。
私たち3人はいつも一緒だったわけではなくて、途中ばらけるのですが何となく待ったりして完全には離れずに歩いて行きました。
そしてパッと開けて見えたのがオリニョン海岸。写真はいい景色ですが、カンタブリコ自動車道路を歩いています。歩けるスペースはごくわずか。車がビュンビュン。
どこかでちらっと仕入れた情報で「ビルバオから先はアスファルトばっかり歩かさせられる」というのは本当でした。私が履いていたトレッキングシューズは大変優秀なのですが、舗装道路と相性が悪くてかなり足の裏が痛くなってきます。
そして北の道のもう一つの大きな特徴が、正式なルート以外にいくつもヴァリアントがあり、歩く道によって距離が全然違うということ。この日はこのオリニョン海岸から南下してから正式ルートを外れた近道を歩く予定でしたが、道を間違ってしまい結果的に7kmくらい多く歩かされたのです。
これはエルプエンテという町の外れ。ここの後猛烈な坂道を上って山を越えます。辛かった。こんな山を越えるのにあくまでもしつこく舗装道路。足の裏がジンジン痛みます。
山を下るとリエンドという村に出て、そこにカフェがあったので私たちは又しても一服。私は足の裏が痛いし、Lさんは足にマメができた模様。Bさんの持っているGPSによるとあと一回登りがあるとかないとか。進路前方に見える山に怯えながらも歩き続けます。
登り道が終わると数時間ぶりに海が見えました。
休憩がてらBさんがドローンを飛ばすのをLさんと横になって眺めながら、もう今日はここに野宿でいいような気がする、と言っていました。
登りきったところでこの日の目的地ラレドが一望できてて元気が出ました。ここから少し膝丈くらいの藪の中を下って行きます。雨が降ったあとだとぬかるんだり滑りやすくなったのでしょうが、このときは割と足元も良かったです。それが終わると今度は街に向かって直下降の舗装路。急過ぎるのと、すでに脚が疲れていて油断すると転びそうなので登るくらいのスピードでした降りれませんでした。
アルベルゲはカトリックが母体のところで、修道院ほど簡素ではなく、結構こぎれいなのですがちょっと息が詰まりそうな厳しさもあり(特にシスターが)。でも昨日から比べれば何も文句は言えません。広い3人部屋にしてもらいました。とってもとっても疲れていたので近くのカフェでさっと夕食を済ませて早く寝ました。
この日は37kmくらい歩いたのですが、Bさんが明日は30kmちょっとかなー、というので安心していました。
ビルバオからサンタンデールまで120kmを4日間で歩くのですが、最初の3日に30キロちょっとずつ歩いて最後の日が15kmと、平均的に歩けないので2日目、3日目が勝負かなと思っていたらまさにその通りになりました。
今回は舗装路を長距離毎日歩く、というのが大変辛かったです。海を臨む景色は綺麗なのですが、自分が歩いているのは車道の脇という。今まで冬場に山脈を越えたりしたカミーノ とはまた違う意味で、でもある意味それ以上のタフさがありました。
北の道その2 第1日目
朝は早く目が覚めてしまいました。郵便局が開く9時半まで出発できないのに。
この宿では希望者に3ユーロで朝食を出してくれます。スペインでスタンダードなトスタダとコーヒー、オレンジジュースの他に包装された焼き菓子が2つ付いてきて、すぐに食べてもいいし、行動食にもなります。ありがたや。
朝ごはんを食べようとしたら、宿の陽気なおじさんが「この子もフランス語話すんだよ!」と別の部屋に泊まっていた女性を紹介してくれました。小柄で日焼けしていて親しみのわく笑顔は宿の人と流暢なスペイン語で話していたのでスペイン人だと思って「フランス語わかりますか?」と聞いたらフランス人でした。
一緒に朝ごはんを食べながらちょっと話したら、とても感じのいい人で、共通の話題もあり、あーこの人と一緒に歩きたいのに郵便局が。。。とちょっとがっかりしてしまいました。でも今日泊まる場所は同じはずなので、また後でね!といって彼女は先に行ってしまいました。
9時過ぎまで宿で時間を潰していたら、移民風家族がまたドラえもんを見始めるし、宿のおじさん家族と友達が朝ごはんを食べ始めるし、やっぱりカオス。人がわさわさいる割には巡礼者は4人しかいなかったみたいです。
宿を出る前におじさんが「otonの手前で左に行けと矢印があるけどそれを無視して右に行きなさい。近くて風景もいい。車道だけど割と安全だから」と教えてくれました。
郵便局では係の人が丁寧に対応してくれました。今日は土曜日で集荷がないから月曜集荷で水曜に着くから、と言ってました。大都市の郵便局は違うのでしょうか、スペインの小さな町の郵便局の人はみんな親切です。
それでやっと歩き始めるわけですが、時間をロスしてしまったのでとりあえずバスに乗ってLa Arenaというところまで出ることにしました。
La Arenaからは遊歩道が整備されていて、天気のいい土曜日ということもあり犬を連れた人、子連れの家族などたくさんの人が散歩をしていました。木の遊歩道が終わって、一度急な階段を登り終えて見えた景色がこちら。北の道ならでは。
そこからまた舗装された遊歩道が続いて右にはずっと海が見えます。この遊歩道は本当に気持ちよかったです。ところが、この道が終わって、宿の人が言っていた通り、オトンの手前で右に行ってからが大変でした。急な上り坂に加えて本当に車道で車が通ります。交通量が多いわけじゃないのですが、海沿いの道で急なカーブが多いので対向車が見えません。怖いんです。
途中の見晴らしのいい場所にあるレストランのテラスで一休み。サービスは悪かったですが、景色は最高でした。
そこからもずっと車道の脇を歩きますが、今度はどんどん下ります。カストロウルディアレスの手前から車道の脇の歩行者ゾーンを歩けるようになります。アルベルゲは町の外れなので町に付いてからもまだ歩かせられます。
この日はカーニバルの日だったので仮装をした人があちこちにいました。
このカストロウルディアレスという町が大変可愛らしくて、海の近くの教会とお城が印象的。リゾートマンションが多いみたいなので夏は大変賑わうんでしょうね。
町外れのアルベルゲは管理人不在でした。張り紙にあった番号に電話したら鍵のありかを教えてくれたので開けて入ります。2段ベッドが6台、一室だけの小さなアルベルゲ。すごい綺麗ではないけど不快になる程不潔でもない、というレベル。でもシャワーに熱いお湯が出て、体を休めることができるベッドがあれば充分。と、一休みしているとインターフォンがなったのでドアを開けてみると、朝のフランス人ともう一人男性が。
中に入って改めて自己紹介をすると、男性はアメリカ人の72歳(!)のBさん。フランス人はスペイン在住20年超えのLさん。
少し休んでから3人でもう一度町の方へ歩いて行きました。堤防を歩いたり、海辺に行ったあと、カフェで軽食を食べてゆっくりしました。どうして歩いてるのかとか、どこでどんな生活をしているのかとか色々話しました。
そしてアルベルゲに戻ってそれぞれ本を読んだりブログをアップしたりしてから眠りました。