コンチャをつけない巡礼者
コンチャって貝のことなんですが、カミーノのシンボルですね。大抵の巡礼者は帆立貝をザックに付けて歩いていますが、私は一貫して付けませんでした。純粋な意味の巡礼者ではないので、それをするにはおこがましいような気がしてしまって。そんなの気にせずつければいいんですよ、本当は。
カミーノの間にコンチャをつけていない人と一人だけ会いました。例のウィーン男です。サンティアゴの街を二人で歩いていたら、コンチャが欲しい、と言い出したので、なんで今までつけてなかったのか、と聞いたら
本来は巡礼をして、フィニステーラまで行って海で貝を拾って持って帰って家に飾るものだから。
と、教えてくれました。
私はカトリック教徒じゃないと言う理由で、ウィーン男は敬虔なカトリック教徒だからこそコンチャをつけずにサンティアゴまで来てたわけです。サンティアゴでコンチャを買おう!ということになり、あちこちのお店をみたのですが何だかピンと来なくて、やっぱりいつかフィニステーラに歩いてたどり着いたらでいいかな、ということになりました。
その代わり私は黄色の矢印のピンバッジを買ってリュックにつけました。まー、目立たないもいいところですが、このくらいが私にはちょうどいいでのです。