カミーノ サンサルバドル 冬のカミーノ を考える
というわけで、カミーノ サンサルバドル を歩きました。130kmと、他のカミーノ と比べると短くはありますが、カンタブリア山脈を縦断する難易度の高いルートです。私が調べた限りでは、スペイン国内ではピコスデエウローパを超えるカミーノ バディニエンセ、レバニエゴに並ぶくらいの難易度ではないかと思います。
私はそのサンサルバドル を11月の中旬から下旬にかけて歩きました。
準備をしていた時に、あるペンション(アルベルゲではなく)に問い合わせた時に
「去年は11月に宿泊した巡礼者は5人でした」
と言われました。アルベルゲだともっと多いのかもしれませんが、マイナーなカミーノ の上に、11月はかなりのシーズンオフ。実際に5日間のルートで他の巡礼者には一人も会いませんでした。10月いっぱいならまだ歩きやすいかもしれません。
じゃあ、サンサルバドルに行って後悔しているかというと、全くそんなことはなくて、行って本当に本当によかったと心から思います。
冬(といっても初冬でしたが)のカミーノ は敬遠されがちですが、私はできるならまた晩秋から初冬のカミーノ を歩きたいと思います。
理由は簡単。意外に歩きやすいからです。
日陰のない延々と続く道も冬なら体力を消耗することなく歩けます。人が多くないのでアルベルゲのベッドが埋まる心配をして焦る必要もありません。
ポイントは持ち物と天気ですね。やはり冬には冬のカミーノ の準備が必要です。
サンサルバドル は難しいルートですが、心がかき乱されるほどの絶景を見ることができます。登り切った瞬間に広がる景色に泣くかと思いました。これ以上の景色を他のカミーノ では見ることができないと思い、サンサルバドル が終わる頃には燃え尽き症候群で、これからどこを歩けばこれ以上の達成感が得られるのかと愕然としていました。
でも、しばらく時が経った今、一人きりで山脈の中を歩いていて、氷の粒が顔に叩きつけ、霧で何も見えなくて、もうダメだと何度も思いながらも歩ききったんだからもうどこのカミーノ をどの季節にも歩けるのではないかという自信が出てきました。だから、夏に歩いた北の道の続きをビルバオからサンタンデールまで3月にちょっと歩いてこようかなと思います。
本当はサンタンデールからも北の道を続けていずれヒホンまで出るつもりでしたが、今はサンビサンテというところから南下して、カミーノ バディニエンセ・レバニエゴを歩いてピコスデエウローパの方に行ってからレオンまで歩くルートにしようかなと思っています。
復職までもう少しなので、すぐには達成できないかもしれませんが、少しずつ歩くカミーノ をライフワークにしようと思っています。