カミーノ サンサルバドル 第4日目 Pajares-Pola de Lena
昨日みたいな霧だったら絶対に歩かない!と決めていたのですが朝起きたら明るくて、視界も良くて、この時初めて自分がどんなところに泊まっていたのか見ることができました。
雪が残る山頂くらいの高さを超えて来て、この日はまず急勾配を降りて谷の一番低いところまで行きます。
昨日までで登山は終わったと思ってすっかり安心していた私。
サンミゲルデルリオという小さな集落からサンタマリナという小さな集落へ行くのですが、ここもすごい登りでした。距離こそ短かったのですが。
サンタマリナでは遠くで餌を食べていたロバがこちらに気がついて寄ってきて、それはそれは可愛かったです。ロバ大好き。
サンタマリナの教会。
この集落を超えてから最初の山道に入ります。
実は、カミーノ サンサルバドルはガイドブックがないので情報集めのためにスペインのカミーノ サイトをよく見ていたのですが、11月初旬の書き込みに
PajaresとPola del Lenaの間は倒木が道を遮っていて殆ど歩けない状態で危ない!
という情報があり、Youtubeで10月下旬に歩いた人の動画が出てきてチェックをしたら本当に倒木がひどいようでしたが、まあその人たちも歩いたんだし平気じゃない?と思ってその日歩き始めたわけです。
が
本当に大変な道でした。倒木の写真は撮っていないのですが、1ヶ所や2ヶ所ではなくて、トータルで20ヶ所くらいありました。長雨のせいで山肌が緩んで気が根っこから倒れてしまっている箇所から、枝が折れている場所まで、程度に差はありますが、いちいち避けたり、潜ったり、乗り越えたり、持ち上げたりしながら進むので時間をロスしました。さらに長雨のせいでぬかるんでいたり、道全体が小川のようになっていたり。
山を超えてから撮った折れた木。
そんなこともあり、実際の距離よりも長く感じましたが、ジャノスデソメロンという集落に出るしばらく舗装された道に出ます。集落ではロバを連れた老人に「こんなに寒い時に歩いているのかい」と声をかけられました。寒かったけど、薄曇りで時々青空も見えて、気持ちのいい日でした。舗装された道は以前はこの山を抜ける唯一の道でしたが、谷の向こう側に国道ができてからはあまり車の通らない静かな道になったようです。国道の通ってる谷の向こう側はどんな感じがわかりませんが、こちら側はとにかく閑散としていてカフェもレストランもありません。
前の夜泊まったアルベルゲの自販でチョコレートがサンドされたクッキーを買っておいたので、それを食べながら歩いてはいたのですが、やはりお腹にはたまらず空腹と戦いながら歩きます。そして心なしか力が出ない。。。
プエンテデロスフィエロスという鉄道が通っている集落につきますが、ここにもカフェなどはありません。ここからまた山に入っていきます。
ここからも倒木の応酬。木を避けようとして道の端を歩くと道がぬかるんでいて斜面に落ちるかもしれず、やっぱり踏んだり潜ったり持ち上げたりしなければいけません。
これ、日本の山だったら登山道が閉鎖されるレベルです。冬の間だからメンテナンスが入らないのか、このカミーノ があまりにマイナーだから放置されているのか、よくわかりません。今まで歩いたカミーノ ではこんなことはなかったので、誰かが定期的に整備をしてくれるのかもしれません。感謝。
しかも、この辺りは物凄い範囲で茨が足元に自生しています。足の肌が見える服装だとかなり痛いと思います。
枝をかき分けたり、折ったりするのでこの日はずっと薄手の手袋をつけていました。
それでも、それでもですよ?進んで行くと膝の力が抜けるような絶景が見られます。
そのポイントがここ。絶対に見逃さないポイントですが、誰かが岩にImpresionante!と書いたところで足を止めて見ると
背後には超えてきた山々が見えて
反対側にはアストゥリアスの美しい景色が広がります。
ここから少し進んだカンポマネスというところまでが、山の中で、カンポマネス付近で一気に降りて谷底の川沿いにそっって進みます。
今日のゴールはPola de Lena。ここまでくれば今まで見たいな人里離れた感じはなくなります。この町にあるアルベルゲは、公民館?公共施設?の中にある不思議なアルベルゲでしたが、とにかく清潔で、洗面所には筋肉痛に効くようなスースーするクリームやら、綿棒やら、ボディクリームが完備されていていました。今までのようにここでももちろん一人。「どのベッドでもいいわよ!」と施設の人が笑って言ってました。
お腹が空いていたのですが、どこのレストランでも夜9時から食事提供と言われてしまい、スーパーで適当なものを買って食べました。この日はきちんとした食事に全く縁がありませんでした。。。