サンティアゴ巡礼の道をゆく

2018年5月カミーノ プリミティボ、2018年夏に北の道(イルンからビルバオ)2018年11月サンサルバドル。2019年3月北の道(ビルバオーサンタンデール)。次は何処を歩くか検討中。欧州在住。

北の道 6日目

朝、目が醒めるとやっぱりフラフラ。ここゲルニカからビルバオまではあっという間、電車やバスで。心が揺れます。どうしようどうしよう。と1時間迷って、もしも調子が悪かったらどこかでバスに乗ろうと決めて歩き始めました。

ゲルニカを南下してまた山の中に入って行きます。こういう道。歩きにくかったー。

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と、思ったら短くて急な下りで足を滑らせるしかない場所とかあって今日も盛り沢山な予感。

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登り切って振り返るとゲルニカが一望できます。

今日は予報では暑くなるようでしたがこの時間はまだ涼しくて歩きやすかったです。暑くなる前になんとかビルバオに近づきたいけど、朝1時間ロスしたのが響いてきます。

山の森を歩いているとテントを見つけました。中の人と少し話すと、アイルランドからずっと歩いてきたそう。すごいね!と感心していると後ろからまた別の人がきて、その人と話しながら歩きました。イタリアからひとりで来たというその人は、これでカミーノ 2回目。最初はプリミティボだった、と言うので、私も歩いたよプリミティボ!と盛り上がりました。北スペインが大好きで人が多くない道を歩きたい、と言う事で意見が一致。その人は歩くのがたいそう速かったのですが、休憩などの関係で追いついたり抜かれたりこの日はなんども顔を合わせました。

 

海から少し遠いところですが今度は起伏の多い綺麗な景色が広がります。

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立派な家。

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山を黙々と歩いていると、昨日のミルコくんが呆然と座ってタバコを吸っていました。疲れちゃったよー、と苦笑いで言ってました。最初のカミーノ でプリミティボもきつかったけど、最初で北の道もさぞかし辛いだろうなと思います。

 

そして今日もぬかるみの連続。今回は足の調子がよかったのでポールをほとんど使わなかったのですが、ぬかるみのところは深さを確認したり、バランスをとるのにポールが大活躍しました。

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一度、こういうぬかるみでポールを使わずに傍を進んだ時に着地した足の部分が思ったよりも深くてとっさに近くの枝を掴もうとしたら棘だらけで焦って足が足首まで沈んだことがありました。カミーノ はトレッキングシューズじゃなくても平気!と言う人がいますが、私はこの時ミドル丈でどれほど救われたことか。。。

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そしてこんなぬかるみを1日に何度も進むと靴は大変汚れます。

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Goikolexeaと言う小さな町に出るとそのカフェにイタリア人集団とか顔見知りがいたので合流したくなりましたが、私はその次の町のLarrabetzuまで歩くことにしました。

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小さくて可愛らしい町(村?)です。巡礼者用のメニューがあるカフェで食事をして次のLezamaまで歩いたのですが、ここでめちゃくちゃ気温が上昇して来て、ただでさえ暑いのにLezamaまでの道が街道沿いの歩道で日陰がなくかなり堪えました。不覚にも水が底を尽きてさらに辛さ倍増。

Lezamaのカフェでぼんやりしていると、イタリア人がやって来て「ここからビルバオまでは歩いて楽しい場所じゃないから電車に乗れば?」とアドバイスをしてくれたので意地をはらずに電車に乗ることにしました。彼はビルバオからポルトがレッテまで電車にするつもり!と言っていました。

北の道は割と大きな町を通ることが多くて(サンセバスチャン、ビルバオ、サンタンデール、ヒホン...)そのおかげで分割して歩くときに交通の便がいいのですが、反面大きな町の郊外の街道傍とか工業地帯を歩かなければならないことも多く、そこは公共交通機関でスキップしちゃう、と言う人が結構いるようです。

 

と言うわけで、あっという間に最後の10キロは電車で終えビルバオに着きました。

 

ビルバオは私の大親友の出身地で、彼がまだここに住んでいた時遊びに行ったことがあります。その時は冬で、雨で、暗くて、寒くかった印象しかないのですが、夏の天気のいい日だと違う街みたいでした。どんな賛辞でも表せないほど素晴らしい街でした。オビエドの友人の中にビルバオ出身の人がいるので、危うくビルバオに惚れるかと思った、と後日熱心に話しました。オビエドもいい街なんですけどね。

このままビルバオにいたらここから離れられなくなる、と思ったわけではないのですが、この後のスケジュールが詰まっていたので私は予約していたホステルで数時間休んだだけでその日の夜に夜行バスに乗って12時間かけてパリに戻ったのでした。

140キロ歩くよりも12時間バスに乗ったほうが足腰への負担が辛かったと言うオチです。

 

さて、次はどうしようかなー。