北の道 いきなりまとめ

北の道の導入部分、イルンからビルバオまでの130kmを歩きました。本当はサンタンデールからオビエドまで歩きたかったのですが、少し時間が足りませんでした。それから、イルン〜ビルバオは北の道の中でもとりわけアップダウンが激しくキツいと言われている区間で、一番大変なところをまずはやってみようと思ったのです。

この区間はプリミティボの前半とよく比較される難易度ですが、私にはプリミティボのほうが辛かったです。その理由を考えると、やはり自分のコンディションに拠るところが大きく、プリミティボでは7つも8つもできたマメが、今回は1つもできませんでした。荷物も全て背負ったわけではなくて、コレオスのサービスをフル活用して、私が背負ったのはその日に必要なものだけ。24リットルのバックパックで水1.5リットルを含めて4キロくらいでしょうか。

道の難易度云々よりも、カミーノを楽しめるのは自分のコンディションが大きいと実感しました。プリミティボから2ヶ月しか経ってないので、あの時の体力が残っていたのも大きかったですね。どこかが痛いとかいうこともなく毎日とても楽しく歩けました。

北の道は海岸線に沿って歩いていく素晴らしい眺めの道です。美しいビーチのある入江から次の入江に山を超えていくというのを何度も繰り返します。そのアップダウンは辛いのですが、起伏を予想しやすいし、アップダウンを終われば小さな港町やビーチに着いて一休みできるというのが大きな心の支えになりました。そういう意味でも20キロもカフェも、水場もないプリミティボよりずっと歩きやすかったです。

その反面、夏に歩くとバカンスシーズンなのでホテルやペンションが大変高くて、タバコ臭い独房みたいな殺風景な部屋でも50ユーロはザラ。しかも、街はバカンス客でいっぱいなので夜まで大賑わいです。アルベルゲの数もそこまで多くはなく、なかなかの競争率のようでした。山深い集落で真新しいアルベルゲの個室が20ユーロとかだったプリミティボが恋しかったです。

それでもバスク地方の自然の中を歩いて、海を見て、森を抜け、街で美味しいものを食べられるこの北の道は魅力の詰まったカミーノです。ビルバオからの続きもはやく歩きたくてウズウズします。

次回からは一日ごとに振り返っていきます！