北の道 1日目

前日にイルン入りしました。その前に滞在していたボルドーから高速バスに乗ったのですが、実はそのバスはイルンに止まらないので、その手前の国境を挟んでフランスにあるアイダンエでバスを降りて、川を渡って国境を超えてイルンに入りました。その夕方から雨になる予報だったのですが、降り出すのが少し遅れたようでした。

朝起きるとまだ雨の音がしていたので6時半に出る予定を少し待って7時から歩き始めました。少し歩いたところにあるパン屋でクロワッサンとクッキーを購入しました。

ここの地形は、砂浜や漁港になっている湾と湾の間にある山を超えるというルートが多く、アップダウンが厳しい反面、地形の予想がしやすいことと、アップダウンをワンセット終えれば町に出て休めるという見通しが立つことです。

イルンは海には面していなくて海と町の間に山があり、ここを横断する形で次の町であるパサイアを目指します。パサイアまでの道には２つあって、少し難しいけど長目がいい道と、森の中の平坦な道で、私は天気のことが心配だったので、森の道を歩きました。森を歩くのが好きな人もいるようですが、私は森を歩いているとなかなか景色が変わらないのでジリジリします。とはいえ、森を抜ける直前で雨が本降りになってきたのでこちらの道で良かったと思いました。

パサイアという小さな港町では向こう岸に渡るために小さな船に乗ります。時間にすると1分もないのですが、海岸線を歩く北の道ならではという感じで楽しかったです。パサイアでカフェに入り少しやすみました。サンセバスチャンからすぐ近くなのにこんなに静かで素朴な町があるのかと驚くほど可愛らしい場所でした。

このあとは猛烈な登りが待っていましたが、階段を登りきると綺麗な景色が見えてそれだけでそれまでの苦労が報われる感じがしました。そこからの道は藪の中の道でぬかるみに気をつけながら歩いて行きます。地図でみると結構近いのに案外時間がかかりましたが、ふと目の前が開けるとサンセバスチャンが一望できる場所でした。ここから一気に下り、町に入ります。私の宿は町の反対側だったので町を横断しなければならず、とても洗練された町に一人で巡礼者の格好をして歩くのは恥ずかしかったです。有名なコンチャというビーチに沿って歩いてその広くて長いビーチと町の優雅さに圧倒されました。

泊まった宿はバックパッカー用の宿で、巡礼者はあまり多くないようでした。新しくて綺麗なところでしたが、夜な夜なみんな大騒ぎをしていてびっくりしました。巡礼者は割とさっさと寝てしまいますからね。。。

ちなみに、とーっても疲れていたのでガツンと食べたいと思い、頂いたのはイベリコ豚のソテー。これで１２ユーロくらい。安いです。

景色も良くて、食べ物も美味しいバスク地方。この先が楽しみです！