カミーノ サンサルバドル 第2日目 La RoblaーPoladura de la Tercia
二日目です。少し雨が残っていましたが朝まだ暗いうちに宿を出ます。
町外れにある古い橋。カミーノ を歩くようになって、古い橋が好きになってきました。
ここからは5キロほど舗装された平坦な道が続きます。途中で線路の脇を歩かされたりしますが、線路と幹線道路の間に突然古い教会が見えてきます。
ここで道路の向こう側にあるカフェに入ります。昨日の夜教えてもらったところで、彼自身も巡礼の道を歩くときにはこのカフェに寄って朝ごはんを食べると言っていました。オススメのトルティーヤとトーストを頼み、雨も降っていたので少しゆっくりしました。
テレビではしきりにスペイン国内の大雨のニュース中継が流れています。まだこちらは小雨なのですが、バルセロナなどはひどいようでした。
本当に天気がイマイチで眺めがよくない中をひたすら歩きます。次の村Pola de Gordonというところを歩いていたら、犬の散歩中のおじいさんが
「山の方は雪なんじゃないかなあ。気をつけて行きなさい」
と声をかけてくれました。私のチェックした限り私が山を超えるまではギリギリ大丈夫なようでしたが、どうでしょう。
ここからBuizaという村までは川沿いのくねくねした舗装された車道を通っていくのですが、これも大変長く感じました。
この狼(作り物)が見えるとBuizaはもうすぐそこ。
今日はここでやめてBuizaのアルベルゲに泊まるか、さらに9km進むか、という選択でしたが、9km先、Poladura de la Terciaのアルベルゲに連絡をしてあったし、疲れてなかったし、時間も早かったので先に進むことにします。Buizaは小さな集落で食事を出さないバーが1軒しかありませんが、それもお昼の時間帯には開いてなくて素通りしました。気候がいい季節ならとても可愛らしい場所だったと思います。
Buizaの街を出るとすぐに猛烈な登りが始まります。
あっという間にBuizaが小さくなって行きます。
プリミティボと同じくらいの登りです。あの時はマメがあちこちにできていたけど、今回は足のコンディションがいいので、まだマシに思える程度。
そしてとにかくひとりきり。立ち止まると、シーンとした山の中に自分の息遣いしか聞こえません。
割と歩きやすい道から、石がゴロゴロしたローマ時代からの道を抜けてとにかく登って登っていくと、ふと視界がひらけた場所がこちら。
写真では分かりにくいかもしれませんが、素晴らしい景色でした。3kmで400メートル登りました。ここからは松林の中をしばらくゆっくり下って行きます。
そして、山肌に沿うような形で歩いて行きます。
山を超えているというよりも、山脈の中にいるという感覚。どこを見ても山、山、山。
そして山に囲まれた平坦な道を進みます。
天気は少し回復したのですが、ぬかるみがひどくて、水田みたいになったところを進んでいくと、今日の目的地であるPoladura de la Terciaという村に着きます。
オビエドまであと72km!
この集落は、アルベルゲが一件と、レストラン付きのペンションがあったのですが、ペンションは最近閉めてしまったらしいのです。でも、ペンションに電話して食事をお願いしておくと(前日までに)夕方アルベルゲまでご飯を届けてくれます(8ユーロ)。アルベルゲは例によっていつでも開いているのですが、事前に連絡しておくと暖房と温水を点けておいてくれます。私は朝にSMSを送っておきました。
お世辞にも綺麗とはいえばいアルベルゲですが、熱めのお湯が出るシャワーはありがたかったです。
運ばれ出てきたご飯はこちら。サラダ、野菜ポタージュ、豚肉のソテー、りんご、パン。電話でご飯をお願いしたときに「こんな寒いときに来るもんじゃないわよ!」と怒られたのですが、実際にお会いしたらとても明るくて優しい方で安心しました。
そのあとしばらくして宿の管理人も来て、次の宿にSMSを入れてくれたり、オイルヒーターを出してくれたり、とてもよくしてくれました。
「明日、雨ならこのまま進んでも大丈夫。雪だったら危ないから迂回して国道に出てバスに乗るか、この電話番号に電話してタクシーをよんで」
とアドバイスをくれました。
カミーノ サンサルバドルはマイナーなカミーノ なので、アルベルゲの人がとても親身に次のステージの相談に乗ってくれます。
本当に明日の天気を心配しながら眠りにつきました。