サンティアゴ巡礼の道をゆく

2018年5月カミーノ プリミティボ、2018年夏に北の道(イルンからビルバオ)2018年11月サンサルバドル。2019年3月北の道(ビルバオーサンタンデール)。次は何処を歩くか検討中。欧州在住。

第4日目 カンピエリョ〜ラ・メサ 29.30km

この日はルートが2つあって、1200mまで登山して一気に下るルートが一つ。こちらはキツい代わりに短め。二つ目はその高地を避けて迂回する形で距離が長いルート。途中でこの2つのルートは合流します。

景色がとても綺麗ということで1つ目の登山ルート(ホスピタレス)を選ぶ人が多いようです。二つめのルートを選ぶと距離が長く、今日の目標だった場所に着けそうにないのでホスピタレスにするつもりでいましたが、朝起きて靴を履いたら普通に歩くのもやっとという痛み。

 

ションボリしながらキッチンに降りて行くと、例のスペイン人男性二人(もう一人は帰ったらしい)とメキシコマダムたちがいて、スペイン人のおじさんが

「グループで歩いているからもしよかったら一緒に歩けばいいよ」

と言ってくれました。グループと言っても、すごくゆるくて、出発もバラバラ、歩くのも自分のペースで、敢えて誰かを待ったり、遅れたからと言って急いだりしないので負担にならないグループでした。

 

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朝霧の中を歩いていきます。写真の赤いリュックがメキシコ人のマリア。2つのルートの分かれ道まで割となだらかな道が続きます。

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この頃の私には足の小指の痛みだけではなくて、新たな問題が。
7kgのバックパックを背負って、腰のベルトである程度の重さを支えているせいで骨盤が下に圧迫されて足を前に出すと足の付け根が痛むようになっていました。ベルトを骨盤の上にくるように調節したりしましたが、それでも痛みは変わりません。
物凄い急勾配を登って行くわけですが、上りの時は足の踏み出し方が違うのか傷みが軽減するのでゆっくりですが割と確かな足取りで進めました。

 

痛い痛いと文句ばっかり書いていますが、景色は圧巻の一言。

 

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一気に上がったのをまた下ります。下り切って3km行ったところにもう一つのルートとの合流地点があります。そこで私たちは他の人を待ちながら休憩したのですが、暑くて持ってきた水はそこを尽きそうな感じ。もちろん周りにカフェなんてなくて、水を分けてもらったりミックスナッツをいただいたりしました。

私はこの山登りが終わったら割と普通に歩きやすい道が待っているのかと思ったら、しばらく石がゴロゴロして転びそうな急な道を下ります。そこではマウンテンバイクを担いだスペイン人のおじさんと一緒になり、段差があるところでは手を取ってくれました。メキシコ人グループは大きな荷物をその日の宿まで送ってもらうサービスを使っていたので身軽に歩いていたので、少しバックパックを持ってあげようか?と何度も聞かれました。

みんな本当に優しい人ばかりでした。

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とにかく暑くて疲れていたときに農家の軒先に水道を見つけて、みんなで大喜びして水を補給しました。この水がなかったら目的地までたどり着けていなかったでしょう。

 

ほどなくして、あちこちの痛みと暑さと疲労からグループから遅れをとった私はノロノロ一人で歩きました。トレーニングしていた時はお昼前に18kmとか歩けていたのに今は1kmがとてつもなく長く感じます。

 

ヨタヨタしながらやっとの思いでベルドゥセドという村に出ます。多くの人はここに泊まるようでしたが私は4km先の次の村に行く予定だったので、とりあえずベルドゥセドのカフェで水を補給してコーラを飲みました。靴に圧迫されて小指が痛むのかと思って、Tevaのサンダルに履き替えましたが大して変化はなく。

村外れの急勾配を登りきるとあとはしばらく山沿いの街道を歩きます。歩いては止まり、止まっては歩きを繰り返して1時間かけてやっと4km歩いて目的地のラ・メサに着きました。

 

着いてびっくり。素晴らしい眺めです。

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この写真だと逆光だしよくわからないと思うのでこちらをご覧ください。

http://www.alberguemiguelin.com

小さな集落の背後に山が迫っていて等間隔に風力発電の風車が並んでいるのです。

 

泊まった私設のアルベルゲは真新しくて清潔で素晴らしいところでした。この日も個室だったのですが、3階にあって階段を上がるのも一苦労なくらい足が痛かったです。

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1階にはレストランがあり10ユーロくらいで夕ご飯をいただけます。

メニューは前菜に2種類のスープ。右側の白い方はパスタとチーズの入った魚のスープで、左側のはジャガイモとほうれん草と肉のスープ。

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そして何故かメインも2種類。ボークソテーとフレンチフライ。奥のも肉でしたが甘い味付けでした。

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例のスペイン人2人組が隣の公営アルベルゲに泊まっているとかで、このレストランで一緒に食事をしました。おじさんの方は明日歩けるところまで歩いたら家に帰ると行っていて、男の子の方は私の2日分を明日歩くと言っていたので2人に会えるのはこれで最後。一緒に写真を撮って、電話番号を交換しました。

 

コーラの飲みすぎか、アドレナリンの出過ぎか、ものすごく疲れているのにあまり眠れない夜が続くようになってきます。